「教えた」と「伝わった」は違う
ブログを更新しました。
https://ameblo.jp/proteanmessage/entry-12973338031.html
「この前、しっかり時間をとって教えたはずなのに、全然違うやり方になっていた」
「『分かりました』と返事をしたから任せたのに、後になってミスが発覚した」
現場で社員に業務を教えている経営者や担当者の方から、こうしたお悩みを聞くことがあります。
多くの場合、「教え方が悪い」「理解力が足りない」という単純な話ではありません。
実際に現場を見ていると、そこにはいくつか共通した原因があります。
■ 「分からないことが分からない」という状態
業務を教え終わった後、
「分からないことがあったら聞いてね」
と伝え、業務を進めてもらいます。
これは、多くの職場で見られる光景です。
教える側からすれば、
「何も質問が来ないということは、しっかり伝わっているのだろう」
と思うことがあります。
一方で、教わる側は、必ずしもすべてを理解できているとは限りません。
「何が分からないのかが、自分でも分かっていない」
という状態になっていることも少なくありません。
業務の全体像が見えていないため、どの部分を質問すればよいのかすら言葉にできないことがあります。
その結果、質問が出ないまま作業が進み、教える側は「伝わっている」と受け止めてしまうことがあります。
■ 疑問を飲み込んでしまう心理
また、教わっている最中に「あれ?」と疑問に思うことがあっても、
その場で声に出せないことも少なくありません。
「こんな初歩的なことを聞いて、理解が遅いと思われないだろうか」
「忙しそうに教えてくれているから、話を遮ってはいけない」
そんな遠慮から疑問を飲み込んでしまうことで、教わる側にはモヤモヤが残ったまま業務を進めることになります。
そのまま業務が進むと、小さな認識のズレが後になって大きなミスや手戻りにつながることもあります。
■ 「手順」は伝わっても、「背景」が伝わっていない
もう一つ多いのが、作業のやり方だけを伝えて、
「なぜそうするのか」という背景が共有されていないケースです。
例えば、
「この書類はこの順番で処理してね」
という手順だけを教わった場合は、その手順どおりであれば作業を進めることはできます。
しかし、少しでも想定外のことが起きると、どのように対応すればよいか迷ってしまうことがあります。
その業務が誰にどう繋がっているのか。
なぜその順番で処理するのか。
こうした背景や目的まで共有されていないと、自分で判断することが難しくなってしまいます。
結果として、質問をする時にも、
「どこまで進めて、何に困っているのか」
が整理できず、報告の段階で認識がずれてしまいます。
■ 「普通」が人によって違う
そして最も根深いのが、
「普通はこうだよね」という、それぞれの思い込みです。
教える側は、
「これくらいは言わなくても分かるだろう」
という前提で説明を省くことがあります。
一方で教わる側も、
「これまでの経験ではこうだった」
「自分なりにはこれが普通だと思った」
という解釈で動いてしまうことがあります。
どちらも悪気はありません。
お互いが、自分の「普通」を前提に話し、判断してしまうため、
同じ説明を聞いていても、教える側と教わる側で受け取り方が異なってしまうことがあります。
その結果、お互いの認識にズレが生じ、ストレスを抱えてしまいます。
■ 「伝わったか」を確認する仕組みを作る
これらの認識のズレを防ぐためには、
「教えた=伝わった」
という思い込みを捨てることが大切だと考えています。
私自身も、
「ここまで説明しなくても伝わるだろう」
と背景を省いてしまい、後から「そういう意味だったんですね」
と認識が食い違った経験が何度もあります。
そこで今は、
「分からないことがあったら聞いてね」
と相手からの質問を待つだけではなく、
「今説明した業務の目的を、軽くまとめてみてくれる?」
「もしこういう例外が起きたら、どう対応する?」
と、こちらから問いかけることを意識するようになりました。
相手の言葉で説明してもらうことで、どこまで伝わっていて、
どこがまだ伝わっていないのかが見えてきます。
大切なのは、「教えたか」ではなく、「伝わったか」を確認することです。
忙しい現場では、まず業務を進めることを優先しなければならない場面も少なくありません。
だからこそ、最初に少しだけ認識を合わせる時間をつくることで、
後からの手戻りや説明のやり直しを減らせることがあります。
その一手間が、結果として認識のズレや手戻りを減らし、
現場をスムーズに動かすことにも繋がるのではないでしょうか。
私が普段どのような人間で、どんな想いで仕事や人生に向き合っているのか。
プライベートな一面も含めた私の「取扱説明書」を以下のページにまとめています。
よろしければぜひご覧ください。
【代表 青木優介の取扱説明書(プライベート)】
https://www.pro-tean.com/message
取材のお問い合わせはこちら